テクノロジーを売り込むのではなく、お客様に寄り添いニーズに応えるソリューション推進部の取り組みとは?
アルテリア・ネットワークスは日本国内に光ファイバー基幹ネットワーク網を保有し、そのインフラを活用して法人向けおよびマンション向けに情報通信サービスを提供しています。当社の強みは、お客様に親身に寄り添い、個々のニーズを汲み取って最適なサービスを提供することにあります。今回はお客様へのサービス提案、提供に最前線で携わっているソリューション推進部の業務について、同部所属の鬼頭 良平さんに話を聞きました。
――技術面での「会社の顔」、柔軟な技術力で営業部門とともにお客様へ提案を行うソリューション推進部は、どのような業務をしているのでしょうか?
ソリューション推進部は、お客様に提供しているネットワークサービスの提案から構築運用までを担当しています。お客様にどのようなご要望があるのか、営業と一緒になって提案を行ない、設計や構築、運用フェーズでのトラブルシューティングなども行ないます。当社で提供するメインの商材は大きく「専用線」「VPN」といったネットワークサービスと、インターネットサービスがありますが、ソリューション推進部ではこれまでVPNに関してお客様の要望に応じた設計や設定を考えることが主でした。お客様が必ずしもネットワークに詳しいわけではありませんので、例えば多店舗/多拠点を持たれているお客様が店舗間/拠点間を安全に接続したいなどのご要望を寄せられて、そのご要望に合ったネットワーク構成を我々がご提案することがあります。ただ、最近はインターネット接続に関してもパブリッククラウドとの接続など、いろいろ複雑な形の構成も増えてきているため、今後はVPN以外の案件に対してもソリューション推進部が担当することが増えていくと考えています。
――アルテリアだからこその「強み」はどんなところだと思いますか?
アルテリアの強みとして、まず挙げられるのは「フットワークの軽さ」でしょうか。他社の場合、パッケージ商品が主体となり、パッケージに当てはまらないお客様の場合は『ご縁がありませんでした』という形で終わってしまうことが珍しくないようです。アルテリアではソリューション推進部が営業と同行し、お客様のニーズを深堀することで、お客様のご要望を最大限満たせるように設計を工夫したり、われわれの回線とサービスラインアップには無いサービスを組み合わせて解決するといった、柔軟な対応ができる会社だと思っています。
――当社は、日経コンピュータ 2022年9月1日号 顧客満足度調査 2022-2023 ネットワークサービス部門1位を受賞しましたが、お客様と併走しながら、ご要望や課題の解決策を模索する技術のプロとしてお客様に寄り添い続けるために意識していることはありますか?
ソリューション推進部の仕事は、お客様のご要望を伺うところから設計/構築、そして運用フェーズまで一貫して関与しますので、運用段階で見つかった問題点を次の提案に活かすなどのノウハウの蓄積ができます。
私ができる範囲で意識していることとしては「一言目で『できません』と言わないようにする」ということでしょうか。例えば当社サービスの提供範囲ではない「PCが動かないんだけど」のような問い合わせが寄せられることがあります。そういった場合でも、アドバイスのような形で解決のお手伝いをするようなことも含め、出来る限りお客様のご要望に対して適切に解決策を提案できるよう心がけています。
また、われわれが営業と一緒にお客様のところに伺うときには、営業が会社の顔になる一方、お客様から「技術面での顔」として見られることを意識して、お客様に合わせて適切な技術情報をご提供できるよう努めています。お客様によって、ネットワークの技術について細かいところまで訊ねてこられることもあれば、技術についてはよく分からないけどこういうことがやりたい、というお話になる場合もありますので、それぞれのお客様が求めている会話レベルに合わせられるようにということも大切にしています。
テクノロジーを売り込むのではなく、お客様が本当にやりたいことは何なのか、ニーズをちゃんと掘り出してそれに合ったソリューションを提案するように気をつけています。たとえば、今はセキュリティの分野で「ゼロトラストアーキテクチャ」が話題になっていますので、VPNを検討されるお客様から「ゼロトラストを」というご要望を頂くこともあります。とはいえ、「ゼロトラストで何を実現したいですか?」「そもそもなぜやりたいとお考えですか?」といった辺りを掘り下げていくと、実際にはやや曖昧なイメージで要望していたということがあります。そこで、お客様が本当にやりたいことが何なのかしっかり掘り下げていくと、実は本当にやりたかったのはこういうことだった、というのが分かったりします。そういう作業を丁寧に行なうことが、お客様にご満足頂ける結果に繋がっていると考えています。
――フットワーク軽く、お客様のご要望に柔軟に応えていくために、今後どのようなことに注力していきますか?
アルテリアではネットワーク機能の仮想化技術(NFV:Network Functions Virtualization)を活用したクラウド型サービス“VANILA”をリリースしました。VANILAは、当社のネットワークに接続するだけで様々なネットワーク機能の利用が可能となります。これまでわれわれがお客様のネットワーク環境の設計から運用までを担っていたところ、このサービスではお客様自身が設計から運用を検討できることになりますので、ソリューション推進部としてもお客様との連携がより密になっていくと思います。
クラウド型のサービスで、当社のネットワーク内に環境を作って提供する形になるため、従来のようにアクセスを本社やデータセンター等のセンター拠点に集約するのではなく、各拠点からそれぞれクラウドにアクセスしてくる形になりますから、ネットワーク障害に備えたDR/BCP対策としても活用できます。
クラウドの活用は今後さらに拡大していくことになりますので、個人的にも従来のL3レイヤーでの技術提供からさらに踏み込んで、より物理層に近いところでのクラウド間接続などに関するソリューション提案もできるように勉強していきたいですね。