周りを巻き込み伴走する 彼がチームで成果を上げる理由
つなぐネットコミュニケーションズ(以下つなぐネット)に、キャリア入社して3年目の佐藤雄斗さん。入社までの営業経験は浅いものの、既にチームの柱として活躍。これまでの経験から培ってきた能力や行動力を発揮しながら、組織に活力を与えています。佐藤さんのこれまでと、仕事に対する思い、リーダーシップのあり方などをたずねました。
学生時代に鍛えられた瞬発力が強み⁉ 憧れの営業職へ
――佐藤さんのお仕事について、教えてください。
マンション開発を行うディベロッパーをお取引先に、新築の集合住宅への全戸一括インターネットサービスプロバイダー(ISP)の導入を提案しています。並行してISP付帯サービスに関する社内のプロジェクトに、複数参画しています。
つなぐネットへの入社は、ちょうどコロナ禍の最中でした。前職ではLED照明の会社でソリューション営業をしていて、往訪ができなくなるなど、大きなパラダイムシフトが起こっていると感じたところでした。テレワークが一気に普及し、IoTも進んでいく中で、ネットワークインフラはもっと伸びるだろうと感じて入社を決めました。
――前職も営業だったのですね。
といっても1年ほどなので、未経験とほとんど同じです。ですから入社して最初の頃は、上司や先輩の見よう見まねでしたね。とはいえ先輩たちと同じ道筋をなぞっても、二番煎じになるだけ。慣れてきたところで、先輩たちがキャッチアップしていないところを掘り下げるなどして自分なりに工夫していました。
大学での専攻が建築土木だったこともあり、卒業して最初に就職したのはゼネコンでした。配属は施工管理、いわゆる現場監督です。マンション建設の現場で、ヘルメットを被って毎日歩き回っていました。だから開発の流れは、肌感覚で理解できる。お客様ともフェーズに合わせてコミュニケーションを図れたのは、アドバンテージだったのかもしれません。
――なぜキャリアチェンジを図ったのですか。
営業への憧れですね。実は学生の頃、銀座のダイニングでアルバイトをしていて、お客様の要望に応えてメニューを提案するのがめちゃくちゃ楽しかったんです。
お客様と会話するなかで相手が何を求めているかを察知して、おすすめを提供する。これを数秒のうちにできるかどうかで、お客様の満足度が変わってくるんです。まさに心理戦ですよね。最初は気に入ってもらえることも少なくて、上手くいくことはほとんどなかったけど、ちょっとのことで心が折れていてはやってられません。
でも自分の頑張りが、ダイレクトに返ってくる仕事でもありました。お客様からの反応が特に励みになっていましたね。接客したお客様がお店から出るときに、ご機嫌な表情で「いいお店だった! ありがとう!」と感謝の言葉をかけてくれたら嬉しいですよ。それから「次に行くお勧めのお店を紹介して」とリクエストされたり「次もまた頼む」と何度も足を運んでくれるようになったり。
こうやってお客様の気分に合わせて場に出す手札を変えながら、ニーズに応えていく。営業の仕事も面白そうだな、いつかチャレンジしたいなって考えていました。
つなぐネットの独自性を支えるソリューションサービスの可能性
――なかなか奥が深い……。
このときの経験が、今の下地になっているような気もしますね。マンション開発は、数年にわたるもの。クライアントとは長いおつき合いになりますし、大きな商材ですから関係構築がとても大切です。
お仕事を請けているというより、一緒に快適な暮らしをつくり上げていく感覚で接しています。同じ会社でも、先方の担当者によって、私たちに求める要素が変わってくるんですよね。数字のような客観的な根拠なのか、それとも相談できるパートナーとしての人となりなのか。
仮に同じ提案であっても、担当者が重視するものを見極めてストーリーを築いたり、コミュニケーションを変えたりするのが、この仕事では問われているような気がします。だから型をつくり込み過ぎない、あくまでも相手に合わせて柔軟に動くことを基本にしています。
――社内でも複数のチームやプロジェクトで、活躍していますね。
インターネットは通信の速度や容量もかなり高度化していて、その中でも私たちの優位性は、高品質なインターネット環境に加え、マンションの暮らしに寄り添うソリューションサービスの提案になってきます。
これまで、物件の規模に関わらず様々な要望に対応してきた経験豊富な実績を持つ、つなぐネットだからできることで、私たちのユニークさにつながっています。
今やソリューションサービスは、ISPと同じくらい大切で、社内で掲げる「暮らしのサービスプロバイダー」を志すには必要不可欠だと思います。そうした機運はちょうど私が入社したあたりから高まっていて、中途、新卒問わず新入社員の採用に積極的になり始めた頃に重なります。
私と同じような考えの社員は増えていて、ソリューションサービスにまつわる横断プロジェクトが動き出しているところです。
――どのようなチームに参画しているのですか。
マンション防災に関連するサービスの販売促進を担う営業部横断のチームや、アルテリアグループに資本参画したセコムとのシナジー創出を図るチームに所属しています。この2つとはまた別に、マンションに向けた、大手外資系IT企業が手がける置き配サービスの事務局を社内に立ち上げました。
きっかけは取引先のディベロッパーから「置き配を便利にするソリューションを導入したい」と相談を受けたことからでした。上司にも相談しながらリサーチを進めていくうち、社内の企画部でも同じようなことを模索していたとわかり、部署を越えて一緒にパートナー企業との契約締結に挑みました。
周りを巻き込みながら進めていくのは、嫌いじゃないんです。むしろ現場監督をしていたときは、数百人もの職人さんとすり合わせるのが仕事でしたから。円滑に仕事を進めていくために、どの段階で誰とどう仕事していくとより円滑に仕事ができるかを考えるところは、だいぶ鍛えられました。
一人よりチーム! メンバーと伴走しながら感覚を大切に
――佐藤さんのリーダーシップのスタイルは?
うーん…、伴走型かな。メンバーの当事者意識とその人の持ち味をいかに引き出すかを、いつも考えていますね。餅は餅屋ですから、それぞれのプロフェッショナルを生かしてほしいなと。それには、はじめから丸投げではダメだと思うんです。
特にチームを組んで初期の段階では、信頼を築くことが大事です。だからその道のプロには及ばないにしても、浅いなりに勉強して知識をインプットする。そのうえで対話を重ねて共通言語を増やしていって、スムーズに意思疎通を図れるようにする。
入口だけでも一緒にやってみると、コミュニケーションのペースも合ってきます。そして感覚をつかめたら、本当の意味で本人に任せる。個人的な感覚だけではなく、ベテラン、若手社員全ての感覚を大切にして、力を出しやすいように場を整えることが、まとめ役の責務だというのが私の考えです。
――最後に、今後の抱負を教えてください。
これから仕事の幅は広がっていくと思いますが、基本的な姿勢はこのままでというのがひとつあります。昨年度、主にプロジェクトでの働きが社長賞という栄誉に繋がったのかなと考えています。
でもどの仕事も一人で何かを成し遂げたわけじゃなくて、上司に先輩、同僚に後輩まで、本当に周りに助けられてピンチを乗り切ることができました。仲間に恵まれていて、本当に感謝しています。
仕事は一人でこなすより、チームで取り組んだほうが大きなことができるし、いい成果につながるはずです。これは絶対。過去の経験からも、確信していることです。そしてチームが力を発揮するには、やっぱりメンバー一人ひとりの“感覚”が大事じゃないかと。
――感覚ですか。
そう。プロジェクトに関わる人たちが「いい」と思えることを形にしていくことで、有益な価値が生まれるというか。好き勝手とはまた違うんですけど。また健全で豊かな「いい感覚」を持ち合わせるには、心の余裕が一番大事だと考えています。
メンバーも私自身も、忙しい中でも余裕を忘れずに、成長し続けることが私の理想とする最強のチームです!
1日のスケジュール
10:00 出勤、メールチェック
朝はオフピーク通勤でゆっくりスタート。……というとスマートに聞こえますが、単純に朝がニガテ。でも何かしら食べ物を口に入れること、靴は軽くブラシをかけることを日課にしています。
10:00 資料作成
午前中は、オフィスワークになることが多いです。お客様への提案書やプロジェクトの会議資料などが中心。できるだけ、お客様に向けて何ができるかを考えていたいから、手を動かす時間はコンパクトにするのを心がけています。
12:30 ランチ
大手町は日本一のビジネス街だけに、人がたくさん。お昼休みも時間をずらして、行列を回避します。
13:00 打ち合わせ・会議
参画しているチームの定例会議や、進行中案件の方針のすり合わせなど。
14:00 移動
商談のためお取引先のオフィスへ往訪します。
15:00 商談
ディベロッパーの担当者に企画提案。1回の往訪で複数の商談をアポイントすることも。「契約成立はゴールではなく、始まり。信頼を築くことで、次につながります」
17:00 振り返り、準備
会社に戻って商談の振り返りと翌日の予定を確認。必要な準備を進めます。
18:00 退勤