超大手からベンチャーまで最適なネット環境をデザインする
ビジネスを円滑かつ安定的に進めるうえで、インターネットはなくてはならないインフラ。アルテリア・ネットワークス(以下アルテリア)では、法人向けにさまざまなインターネットサービスを手掛けています。とはいえどのようにサービスがつくられ、お客様の元へデータが送り届けられるのか、モノがないだけにわかりづらいもの。そこでアルテリアのインターネットサービスに携わる社員に、日ごろの業務についてインタビューを敢行。前編では企画部門の藤本龍也さんと、営業部門の川端大裕さんに話を聞きました。
スピード、安定性、大容量、大事にするものでサービスも変わる
――アルテリアが手がける、インターネットサービスの特徴を教えてください。
藤本さん:インターネットとひと口に言っても、ニーズは実に多様です。単につながればいいというものではありません。特に法人用となると、企業によってインターネットの使い方がかなり変わってきます。SaaSやオフィス系ソフトを使うような一般企業から、動画など大容量のデータを送受信する事業を手掛ける企業などさまざまな用途がありますし、組織規模の違いによって通信量も変わってきます。
重視する要素も業務によって変わってきます。通信速度を最優先に考える会社もあれば、アクセスが集中しても安定していることが大事ということも。特に金融業や小売、飲食店などはシステムが使えなくなると、大きなトラブルになってしまいます。メインの通信網が万が一ストップしても困らないよう、バックアップを用意するケースは多いですね。
セキュリティも重要な要素です。最近はテレワークも含め、社外からデータにアクセスするケースが格段に増えています。データの暗号化を図ったり安全なネットワーク網を構築したり、安全性の確保は企業にとって欠くことのできないものです。
お客様の用途やニーズに合わせ、最適なインターネット環境をお届けするのが、私たちのサービスといえます。
川端さん:インターネットサービスはお客様の拠点と基地局やデータセンターを、装置やケーブルでつないで成り立つものです。経由地が多ければ必要な機器が増え、メンテナンスの頻度も高まります。
その点、アルテリアは主に都市圏に絞って通信網を構築・整備していて、いい意味でコンパクトですよね。機材の故障リスクが低いからネットワークは安定しますし、維持費が抑えられる分、手ごろな価格でサービスを提供できます。コストパフォーマンスの高さは、他にはないアルテリアの強みだと思います。
将来を見据えた開発や提案がポイント
――藤本さんは企画部門にいらっしゃいます。具体的にはどのようなお仕事をされているのですか。
藤本さん:大きく2つあって、ひとつはデータセンターや基地局など、各拠点にある設備の調整です。インターネットを利用されるお客様の数や利用状況によって、望ましい設備は変わってきます。状況に応じた装置の追加や、設定の立案を私たちのチームで担っています。実作業に関わる技術部門ともすり合わせしつつ、数カ月かけて進めるものです。
もうひとつは、アルテリアのリソースを活かした、新たなサービスの開発です。トップから降りてくる企画もありますが、定期的に行われている企画発表会から生まれるものもあります。部内のメンバーがそれぞれアイデアを出し合い、評価の高かったものを具現化するのです。アルテリアと 株式会社GameWith(以下GameWith) が協業し、2023年2月にGameWithより提供開始したオンラインゲーマー向け光回線「GameWith光Pro」は、発表会のアイデアをもとにサービス化されました。
オンラインゲームでは、一瞬の差が勝負の分かれ目になります。特に対戦型ゲームでは、0.1秒の通信遅延が致命傷になりかねません。eスポーツも少しずつ広まっていて、今やプロゲーマーも多く活躍しています。コンマ1秒のためには投資を惜しまない世界で、ニーズはあると確信しました。新しいサービスともなると、企画の立ち上げからローンチまでは1年近くかかることも珍しくないですが、無事に世に送り出した瞬間は苦労も吹き飛びます。
――数あるサービスからお客様のニーズに見合うものを選び出し、提案するのが営業である川端さんの役目ですね。
川端さん:私の場合は代理店も担当しつつ、メインはユーザーとなる企業と直接お取り引きしています。打ち合わせではお客様の基本的な情報はあらかじめ調べたうえで臨みますが、生の声を聞くことが何よりも大事ですね。どのような使い方をしているのか、遅いと感じることはないかなど、感触を確かめながら課題の抽出にあたっています。
インターネット周辺の環境は次々と変わります。ソリューションもクラウドが主流になっていて、通信量は増える一方です。今の時点で自社サーバーを抱えているお客様でも、将来を見越しての準備を提案することも多いですね。
新規のお客様も既にお取り引きのあるお客様も大切ですが、やっぱり嬉しいのは紹介です。たとえば転職された方が前の会社でアルテリアを使っていて、今の会社でも導入しようというケース。当社のよさを理解していただけているだけに、説得力があります。推薦してもらえるのはとても心強いです。
価値の本質を見失わず、ベネフィットを届ける
――日々の仕事で、いちばん大切にしていることは。
藤本さん:仕事柄、他の部署との連携が特に重要なポジションです。話を進めていく途中で、部署間で考えが分かれることもあります。どちらが正解ということはなく、それぞれの見地に立ったプロとしての貴重な意見です。互いを尊重しつつ、企画をリードする立場としてフラットに判断するのが重要だと思っています。それには各部署の話に、しっかりと耳を傾けることが欠かせません。議論を尽くし、関係者同士のベクトルを揃えて次のステップに進めています。
川端さん:お客様のネットワークのリテラシーは、システム部門専任の方と、経営企画や総務でネットワーク系を兼務している方とでは当然違ってきます。そのため相手に合う言葉で、コミュニケーションを図ることが大事です。
特に契約にまつわる書類には、一般の人には見慣れない項目もあります。メールでご案内するときも具体例を示し、何を書けばいいのかわかるように心がけています。またお客様にとって、インターネットはさまざま抱える業務のうちの、ひとつに過ぎません。問い合わせの際など、これまでの流れを軽く振り返ったうえで本題に入るようにし、行き違いのないように気を配ります。
――今後の抱負を教えてください。
藤本さん:企画の実現に向けて関係者と調整を重ねていく中で、企画の持つ軸の部分を大切にしていきたいです。サービスの提供に至るまでには、時間やコストなどいくつものハードルがあります。さまざまな制約と折り合いをつけた結果、“本来届けたかったもの”とズレてしまっては、価値の創出につながらないと思うのです。現実の壁に折れるのではなく、壁をうまく乗り越えていけるプランナーになりたいですね。
川端さん:ネットワークの世界ってどんどん進化しますし、同時に機能は複雑になりがちです。お客様に新しいサービスをそのまま説明しても、魅力やメリットはうまく伝わりません。導入によってお客様のビジネスがどう変わるのか、業務や仕事にどううまく作用するのか、ベネフィットをしっかりと提示できるセールスになれたらと思っています。